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年の瀬にこんな楽しい事を・・・

 投稿者:Ada  投稿日:2008年12月31日(水)23時47分5秒
  バタバタ片づけしてたり、コミケの準備したり、後始末していたりして、イベントに
乗り遅れ(?)ました。
体調が芳しくないのにご自身をいぢめに走っていたりしないかちょっと心配ではありますが(^^;)

もうまもなく2008年が暮れます。
来る2009年が沢村様をはじめ皆様にとって良い年でありますように。
 

久々の協奏曲……!!!

 投稿者:やまね  投稿日:2008年12月31日(水)22時38分15秒
  もう鼻血ものです。
年の最後に、最高の贈り物ですねー
 

年末最終性能試験

 投稿者:沢村  投稿日:2008年12月31日(水)01時09分18秒
  31日・第6夜・闇路

 日が沈むと街の温度が一気に下がる。
 大晦日。それなのにまだ家の片づけが終わり切らないのは僕自身が年末にも関
らずまだ剣道部を完全に引退しきれていない為だった。受験に専念すべき時期で
あっても、指導を頼まれてしまう状況は無視出来ない…いや、家から離れたいの
だろうか。そう考えてはならないのに。
「――あの人の部屋なんて掃除しなくていいのよ。帰ってこないんだもの」
 不機嫌ですらない淡々とした口調で凪が呟く。まだ中学生でしかない妹の可哀
想な達観をどうにか慰めたいが、僕にはそれはどうにも出来ない。事実、父親に
捨てられた様な家なのだから。そして、妹が既に父を疎ましい存在としか考えら
れないのは自分の責任でもあった。
「その分のんびりしたいわ」
 商店街からの帰り道、大きな買物袋を車道側に持つ僕の空いている方の肘に、
凪の手がそっと重なる。
 仲のよい兄妹が甘える仕草にしては控えめで、そしてとても繊細な仕草に僕
は凪を見た。肩先で綺麗に揃えた漆黒の素直な髪に白いカシミアのマフラー。
何もかもを見透かしそうな大きな瞳が印象的な日本人形の様な美貌は大人びて
いて、だが潔癖で傷つき易い少女のそれだった。
 ただ一人の父親に捨てられて平然としていられる程、情の薄い少女ではなく、
それが愛情による憎しみだと僕は理解している。――その鋭過ぎる純粋さは、
普通の男である父には辛いのだろう。
 月齢3.6の薄い月が西の空に沈んでいく。眩しい金星も空で傾き、東の空には
オリオン座やシリウスが昇っている筈だが、それでも夜空は暗い。ここ数日雨が
降らず乾燥している夜気は風もなくただ静かに地上に漂い、足元からの冷気と混
ざり合う。街の中心部から住宅街へと進むと、どの家も既に雨戸を閉ざし、玉飾
りや門松が門扉を賑わせているが家族の団欒を感じさせる賑やかさは家の中だけ
にとどまり、街路に溢れる事はない。
 そっと、妹が僕の腕に頭を寄せた。
 寒さから逃れる様に。

 家に残されたただ二人の家族なのに、僕と妹は時間の共有の方法が判らない。
 昔は判っていた。妹の勉強を教えて、家族宛の案内を何度も繰り返し読んで辞
書を手にインターネットで検索をして出来るだけ保護者として完璧な対応をしよ
うとし、まだ家事が出来ない凪の分も料理をし、洗濯をし、寝かしつけるまでい
つも一緒だった。しかし中学に通う頃には凪も家事をこなす様になってきて、僕
の仕事は減っていく。
 凪が代わりに何の時間を得たいのか、僕には判らない…判ってはいけない。
 それでも凪の甘えを無条件で許したくなる時は、たまにある。

 湯が揺れる。
「あったかい……」
 僕の上で凪が溶けそうなほど柔らかな無防備な声で呟く。
 長身の僕が足を延ばしてもゆとりのある大きな湯船は、妹が一緒に入っても十
分な余裕があった。
 仰向けに身体を伸ばしている僕の上で、凪はまたがり、俯せに身体を重ねてい
る。僕のよく知っているあの少女とは似ても似つかない、子供の身体。胸板に乗
る乳房は乳首が硬くなっていても乳房自体が小さく、恐らく僕の手の中に簡単に
納まってしまい余裕が残るくらいだろう。まだ幼い、まだ女と扱うには発育の足
りない身体。
 凪の腕は僕の首に絡みついている。浴槽の中で滑らない様になのか、深く、頬
を僕の肩に乗せ、唇を首筋に当てて。入浴剤で見えない湯船の中で身体を密着さ
せて。――僕のものを、下腹部から尻肉の間まで密着させて。
 凪が微睡む様な緩い吐息をつく。顔が見えなくて、何故か安心してしまう。
 浴槽の照明は点けていない。それなりの広さの中庭や壁があるから隣家や街路
からは見えないと言っても、妹と二人で入浴している気まずさに、明かりは脱衣
所からのものしかない。擦りガラス越しの間接照明は薄暗く、蒸気に曇った窓の
外は更に暗い。しんと静まった蒸れた空気の中で、凪の呼吸と鼓動と湯の揺らぎ
だけが支配する。
 時折、凪が動く。
 唇が動き、僕の喉に歯があたる。まるで吸血鬼の様な仕草だった。
「頚動脈って、この辺り?」
「噛み千切らない様に」
 僕の言葉に凪がくすっと笑う。
 笑って誤魔化さないと恐ろしい方向へと流されてしまいそうな感覚が支配する…
男と女の一線を越えなければ孤独で死にそうな妹の狂気と、守るべき妹を追い詰
めてしまう僕の狂気。このまま時間が止まればいいと思うのは、このまま死ねば
楽だという意識に似ていた。
 もしも一緒に死ぬのならば、僕が妹を殺すのだろう。
 妹には罪はない。妹が世間に悪と見なされ断罪される事は絶対にあってはなら
ない。その後の僕が世界の全てに否定されようが構わないし、第一に妹を殺した
後の世界に長く居てはならない。
 だが、まだ僕はこの世界に居たい。
 妹が孤独を感じるのは間違いで、世界にはぬくもりが満ちている事を伝えなけ
ればならない。妹は幸せにならなければならない。僕が信頼する幾人に出会えた
様に、眩しいあの真っ直ぐな少女の様に、世界には僕達だけでないと、妹が気づ
く様に。
 時折刹那に捕われる僕自身がそれを願うのは、思い上がりなのだろう。
 ゆっくりと手を動かし、凪の頭を撫でる。湯の中に浸かっていた手は濡れてい
て、腕を湯が伝っていく。
 それでも願わずにいられない。
 その為なら、僕はすべてを失っても構わない。
 妹が幸せになれる事を。――それだけを、願っている。

FAF200812310049

 そんな感じで大晦日です、今年はロクに更新出来てないサイトな
のにお越し頂けまして誠にありがとうございましたm(__)m。

 大晦日に響…結構自分でも納得出来て嬉しかったです。
(と言っても年明け直後の試験は大晦日深夜に書くのではあります
が…神津君視点での二年参りの予定です5夜の続きみたいな物で)

 皆様にとって、来年も良い年であります様に!
 

いいなぁ・・・

 投稿者:真佐雪  投稿日:2008年12月30日(火)23時45分17秒
  男同士でしか作り出せない独特の空気感に憧れます。
表面は淡々としてるけど薄情とは違うんですよね。そこがたまらない。
須藤君はどんな大人になるのか非常に楽しみで赤丸付けときたいです。

大晦日は全国的に冷え込みが厳しいらしいですね。
どうか体調には充分お気をつけくださいませ。
 

贅沢。。

 投稿者:emiko  投稿日:2008年12月30日(火)03時31分56秒
  沢村さん、こちらでは初めてまして!
やっと書き込みに参りました。。
性能試験・・・まさに虹色の年末年始です〜。
短いお話でこれだけの世界を表現出来るのは、やっぱり素晴しいと
思います!
次も楽しみにしていますねー。
 

いかん!

 投稿者:みる  投稿日:2008年12月30日(火)03時17分29秒
  須藤君に惚れてしまいそうです(おいおい)
思っていたほど無骨でもなく、黙ってちゃんと見るとこ見てるお父さんみたいな雰囲気が
えらくツボでした。沢村さんの書く男の人ってほんとにいい男だなあ…。
須藤パパ、佐々木ママ、神津兄、末っ子玲…とつい連想してしまいました(爆)

性能試験へのお答えありがとでした!
沢村さんが真剣かつ楽しんでこの試験に取り組まれているのがよくわかりました。
書き手としてはその姿勢の厳しさに常々頭がさがる思いですが
読者としては日参で新作が読める嬉しさに毎日小躍りしております。
ただ、くれぐれも頑張りすぎてあまり多くはないであろう体力を
削りすぎることのないようお気をつけくださいね。
 

大人だ。

 投稿者:海月  投稿日:2008年12月30日(火)02時15分24秒
  須藤君視点楽しませて頂きました!
相関図というか、気持ちのベクトルを俯瞰してるのが大人ですねー。
エッチなしなのになんだかぞくぞくしてしまいました。
性能試験ですが、私は年末年始の楽しみが出来たと喜んでいます。
 

性能試験継続中

 投稿者:沢村  投稿日:2008年12月30日(火)01時57分29秒
  30日・第5夜・薄氷

 須藤は基本的に小動物や子供が昔から苦手だった。
 子供が子供時代から子供を嫌うのはどこかおかしいが、腕力がある一定以上ある
人間は基本的にそれを加減するのに非常に気を使うものであり、そして相手がその
気配りを意識する可能性はかなり低い。
「須藤、やり過ぎ」
 ベッドの上でぐったりと失神している華奢な…高校生には見えないくらいに幼い
少女から身体を離した須藤に、苦笑いを浮かべて神津が言った。冬休みに入って自
由時間が増え学習会にかこつけて同級生の少女、槙原玲を交代で玩具にするのが日
課となりつつある。原則一日三人ではあるが、それでもこんな華奢な身体で同級生
三人の相手というのは負担が大きいだろう、とは思うもののそこは健康な男子とし
て目の前に据え膳があって遠慮をするのはなかなか難しい。
 全身汗まみれになっている槙原の顔と腹部に飛び散っている精液をティッシュで
ぐいと拭おうとして、その肌の柔らかさや筋肉の薄さに須藤はいつも戸惑う。部活
や道場の練習相手の鼻血を拭いてやるのとは勝手が違い過ぎて、寝たまま放ってお
いてやるべき所が柔らかな肌を強く押す事になってしまう。
「はいはい」
 やや呆れた様な声で佐々木が台所で温かな蒸しタオルを作りやってくる。そのま
まベッドの縁に座り、そっと壊れ物を扱う様な丁寧な動作で槙原の身体を拭いてい
く。――正直、須藤にはこの空気が苦手だった。槙原が神津を好きなのは周知の事
実で、神津も憎からず思っており…そして佐々木も槙原が好きなのだ。恐らく、神
津も気づいている筈だが、あえて須藤も神津もそれに気づかないふりをしている。
いや、佐々木自身は判っているかもしれない。だがそれを指摘すれば佐々木自身に
居場所がなくなってしまうだろう。
 最初は七人いた『学習会』仲間は現在五人に減っていた。
 健康な男子が女子を好きに出来る日が続けば色気や欲が出てきてしまうのは当然
で、そして馬鹿ではない連中だから自分が逸脱してしまうと判れば自然と距離をと
る様になるか、もしくは距離をとる様に仕向けていける。一人は須藤自身が神津と
一緒に引導を渡し、もう一人は自然と学習会から抜けていった。友情は変わらない
ものの、女の存在というのは古来から友情の敵である。
 剣道部ほどではないが国内有数の柔道部を持つ進学校は限定されていて、越境組
で高校からも距離の近い安アパート住まいの須藤の部屋が勉強会のたまり場になる
のはある意味自然な流れだった。あまり家具のない殺風景な部屋は複数が居着くの
に適していた上、佐々木は片づけ上手で…それと槙原も一緒に片づけるのが楽しい
のだろう、事後や事前に洗濯までこなすのはどうしても洗濯物が貯まったりなどむ
さくるしくなりがちな部屋の主としては助かる話だった。
 尤も、部活の練習が夜まで続く須藤にとっては自分のいない時間も貸し出す不安
要素があるのだが。

「はい、槙原さんはココアで、須藤君梅こぶ茶、あとはコーヒー」
 布団乾燥機のモーター音が唸り、TVは夜七時のバラエティ番組を放送している。
いつの間にか個々で持ちよったカップの柄はちぐはぐで、唯一判りやすいのは槙原
の苺模様のティーカップだけだが佐々木は全員のカップをしっかり認識しているら
しく、順番にトレイから各自の前にカップを置いていく。槙原のココアには焼いた
マシュマロまで乗せる丁寧さが気の毒過ぎてたまらない。
 卓袱台の上のホットプレートではそろそろ焼きそばが出来上がりはじめていて、
槙原は今日も体力が限界なのか壁にもたれたまま部屋着代わりの須藤のトレーナー
に埋もれる様に座り込んでココアを舐めつつ、神津を時折見つめている。
 篭っていた性臭が換気でどうにか消されていく中、今度は焼きそばの臭いが部屋
に篭っていく。
「須藤君は年末どうする?」
「ウチは県外の生徒も多いから元旦と大晦日だけ練習なしだからな…元旦だけ家に
帰ろうと思う」
「了解。槙原は?」
「え、ええっと……元旦は夕方から親戚が集まるから無理です」
「それなら元旦は休みだな」
 健気なくらいに自分の用事を言わない槙原に、焼きそばを炒めながら神津は素っ
気なく決定していく。――恐らく初詣などを誘われるのを期待していそうな槙原が
やや肩を落とすのが須藤には見えた。
「二年参りにでも行くか?」
「俺はいいけど」「僕も」
「が、頑張って説得します」
 頬を赤くして槙原が意気込む。朴念仁とまでは言わないが、自分の親友ながらに
神津の時々見せる女の扱いの下手さにフォローせずにはいられない。そして、何も
表面には出ていないが、佐々木もまた喜んでいるのも須藤には判る。
 互いに微妙な距離があるから維持出来る関係が自分のアパートを主に展開するの
はかなり気が休まらないが、しかし見えない場所でされる方が気になって仕方ない
のかもしれない。
 数日前の陽気が嘘の様に冷え込んできたのを感じ、須藤は換気用に薄く開けてい
た窓を閉める。小動物並の少女の体調をここにいる全員が恐らく気づかっているだ
ろう。
「――槙原、少しは肉を食べろ。また貧血おこすぞ」
「え、でも、でも、皆お肉好きだし」
「大丈夫だよ特売のたっぷり冷凍してあるから」
「佐々木お前も玉の追加とかしてないで食べろよ」
 練習が終わればラーメン屋に寄って帰るだけの日々より騒がしく、だが危ういバ
ランスで成り立っている時間が、須藤は嫌いではない。

FAF200812300138

 了解、大晦日は響で元旦は槙原&神津で行きますー。
 そんな感じで須藤君苦労してて自分の恋愛する時間なさげです不幸
です。
 性能試験の話。
 好きな時に好きな話を書くのがインタネ小説書きの醍醐味なのです
が、小説期イラスト期が交互にきたりする沢村だけど、自分で少しは
制御出来る様にならないと駄目だとかリクエストや反応に応えられる
かなとかいろいろ考えてしまったりします。TRPGのマスターやってた
時の感覚に近くて、自分に締切作って追い込んでみて実践出来るか、
もうそれを出来る余力があるかないか。――余力がないならないと自
覚しておきたいよな…という性能試験です。
 まぁ…結構…年末仕事厳しいのですが、帰宅後一瞬泥の様に眠って
起きて慌ててこれ書いて、でもそれが出来るか出来ないかで、自分の
中で小説書きとしての立ち位置が変化しそうな気がします。んでもっ
てこの性能試験で自分に駄目判定出したら…どうなるんだろうか?自
分でもよく判らない自分への認識が変化するんだろうなと思います。
 でも読む人には面白く読んで欲しいです。自分への挑戦だけど、基
本はウチの作品好きになってくれた方々への感謝のご挨拶なのです。
 ――そんな感じで、性能試験にお付き合いいただき、ありがとうご
ざいます。多分、皆様のリクエストや感想がなければ…結構寒い試験
になったと思われますが、現状物凄く楽しい試験になっております。
 ただ…今回の須藤君、エロシーンがないっ(泣)エロ好きな人ごめん
なさいっ。
 

変態が多いだなんて

 投稿者:真佐雪  投稿日:2008年12月30日(火)00時11分2秒
  それが大好きな私も(以下略)
素敵なお話ご馳走様です。匠君の切ない内側にギュンギュンきまくりです。
そして高柳氏の相手が庚氏の妹君とは・・・流石ジンガイと妙に納得しました。<こら

次はどんなお話になるか尻尾を全力で振って待ちます。
 

waku-waku

 投稿者:風の中  投稿日:2008年12月29日(月)18時03分30秒
  こういう時だけ書き込みして申し訳ないです。
須藤くんの話楽しみです。須藤君視点ではどうなるのかな。
枠があったら同じ作品ですみませんが、私の好きな「槙原&神津くん」の話も読みたいです。いまはお魚さん楽しんでいます。
 

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